ホームページ作成前に必ずやるべき!店舗集客を成功させる情報整理チェックリスト|10の項目

飲食店、美容室、ジム、整体院など、地域密着型の店舗にとってホームページは「売上を上げるための強力な集客ツール」です。
しかし、多くの店舗オーナーが「とりあえずホームページを作ったけれど、思ったほど集客につながらない」という壁に直面しています。
その原因の多くは、“HP作成前の準備不足” にあります。
誰に向けたサイトなのか、何を目的にするのか、どんな情報を載せるべきなのか──これらを整理せずに制作を始めてしまうと、完成したとしても「なんとなく見栄えの良いパンフレット」で終わり、集客や売上アップという本来の目的を果たせません。
そこで本記事では、「HP作成前に必ずやるべき情報整理」 を10のチェックリストにまとめました。
この準備を徹底することで、あなたのホームページは 24時間365日働き続ける“集客装置” へと変わります。
以下のチェックリストをもとに、まずはあなたのビジネスやサービスを紙やメモに書き出してみましょう。
1. 目的(ゴールの明確化)
ホームページ制作で最初にやるべきことは、「そのサイトで何を達成したいのか」 を決めることです。
目的が曖昧なまま進めてしまうと、完成後に「結局、何のためのホームページなのか分からない」という失敗に直結します。
- 成果を一つに絞る
・予約を増やす
・問い合わせを増やす
・ブランドの認知度を高める
など、複数の目的を盛り込みすぎず、最優先のゴールを決める。 - 数値化しておく
「月に10件以上の予約を獲得する」「問い合わせ件数を前年比1.5倍にする」など、数字で測れる目標にすると改善の基準になる。 - 社内・スタッフと共有する
目的が共有されていないと、ブログ更新やSNS連携がちぐはぐになり、サイト全体が機能しなくなる。
例(業種別)
- 美容室:「ネット予約率を今の1.2倍にする」
- 整体院:「初回体験のお問い合わせを月30件集める」
- 飲食店:「Googleマップ経由の来店数を月50件増やす」
- ジム:「無料体験予約から月10名を会員登録に転換する」
2. 想定読者・閲覧シーン(ペルソナ設計)
ホームページは「誰に見てもらうのか」を明確にしなければ、メッセージがぼやけてしまいます。
すべての人に向けた内容は結局「誰の心にも響かない」サイトになってしまいます。
- 人物像を具体的に設定
・年齢、性別、職業、生活習慣
・どんな悩みを抱えているか
・どんなタイミングで検索するか - 閲覧シーンを考える
・スマホで通勤中に検索する
・仕事帰りに予約を探している
・休日に家族でお店を探す
など、利用シーンまで想像する。 - 一人に絞り込む勇気を持つ
「誰でもOK」より「この人のためのサービスです」と伝えた方が、共感を得られやすい。
例(業種別ペルソナ)
- 美容室:20代女性。仕事帰りにスマホで「渋谷 カット カラー」と検索。Instagramでデザイン例もチェックしてから予約。
- 整体院:40代男性。長時間デスクワークで腰痛に悩み、土日に「川崎 整体 評判」でPC検索。口コミを重視。
- 飲食店:30代主婦。家族で週末ランチを探しており「子連れ OK カフェ 横浜」でスマホ検索。
- ジム:20代会社員。運動不足を解消したくて「川崎 パーソナルジム 料金」で検索。夜間営業の有無を重視。
3. 検索キーワード(SEO設計)
どんなにデザインが優れたホームページでも、検索で見つけてもらえなければ意味がありません。
そのために重要なのが 「検索キーワードの設計」 です。
狙うキーワードを事前に決めておくことで、サイトの構成・文章・見出しがブレなくなり、検索上位に表示されやすくなります。
- 基本は「屋号/ブランド名+エリア+サービス名」
例:
・「横浜市 パーソナルジム」
・「渋谷 ヘアカラー 美容室」
・「横浜 子連れ カフェ」 - ユーザーの検索意図を考える
・「安く通える整体院を探したい」
・「仕事帰りに寄れる美容室を探している」
・「週末に家族で行ける飲食店を探したい」
検索の裏にある悩みや状況を意識してキーワードを設定する。 - 関連キーワードも拾う
Googleサジェストや関連検索を調べることで、「ユーザーが実際に入力している言葉」を反映できる。
例:「尼崎 ジム」→「尼崎 ジム 料金」「尼崎 ジム 初心者」 - ページごとに役割を分ける
トップページは「店舗名+サービス名」
各サービスページは「エリア+サービス内容」
ブログ記事は「悩み解決系のキーワード」
と分けて設計するとSEO効果が高まる。
4. コンセプト/キャッチコピー(ひとことで強みを伝える)
「誰に」「何を」「どう届けるか」を一言に。
ユーザーがホームページを開いて最初に目にするのは「ファーストビュー」です。
ここで 「このお店は自分に合いそうだ」 と感じてもらえなければ、数秒で離脱されてしまいます。
そのために必要なのが、ひとことで強みを伝えるキャッチコピー です。
- 誰に向けたサービスか明示する
「初心者専用」「子連れ歓迎」「30代女性に人気」などターゲットをはっきり書く。 - ベネフィット(得られる結果)を伝える
「肩こり改善」「予約が取りやすい」「短時間で結果が出る」など、お客様が得られるメリットを強調。 - 具体的・短い言葉で
抽象的な表現は避ける。「安心」「丁寧」だけでは弱く、数字や特徴を盛り込むと効果的。 - ビジュアルとセットで訴求
コピーだけでなく、背景写真やイメージと組み合わせると訴求力が高まる。
例(業種別キャッチコピー)
- 美容室:「渋谷駅徒歩1分。あなたの“なりたい髪型”を叶えるカラー専門店」
- 整体院:「国家資格保有。3回で腰痛を改善に導く本格整体」
- 飲食店:「子連れ歓迎!家族で楽しめる横浜の隠れ家カフェ」
例)「駅徒歩1分、30分で結果が出るパーソナルジム」
5. 対象顧客像(理想顧客を絞る)
ホームページは「誰に向けて作るのか」が明確でなければ、伝えるべきメッセージがぼやけます。
「誰でも歓迎」と書いてしまうと、結局は誰の心にも刺さらないサイトになり、集客につながりません。
- 理想のお客様を具体化する
・年齢/性別/ライフスタイル
・悩み/目的
・どんな行動導線で検索・来店するか - 来てほしい人を絞る勇気を持つ
「万人向け」ではなく「特定のターゲット」に寄せることで、逆に集客効果は高まります。 - 顧客が抱える課題を言語化
「夜遅くまで営業しているジムを探しているビジネスマン」
「小さな子供連れでも安心できる飲食店を探す主婦」
など、行動の裏にある「悩み・目的」を明確にする。
例(業種別)
- 美容室
20代女性。仕事帰りに「渋谷 カット カラー」で検索。SNSの写真を参考に美容室を決める。 - 整体院
40代男性。デスクワークで腰痛に悩み、休日に「川崎 整体 腰痛」で検索。口コミを重視。 - 飲食店
30代主婦。休日に「子連れ OK ランチ 横浜」で検索。座敷席やキッズメニューを求めている。 - ジム
20代会社員。体力不足を感じて「川崎 パーソナルジム 料金」で検索。仕事帰りに通える時間帯を重視。
6. 提供サービス(分かりやすく整理)
メニュー・料金・時間などを一目で比較できる表形式にする。
ホームページを訪れる人は、まず「このお店はどんなサービスを提供しているのか?」を知りたがります。
ここが曖昧だと「自分に合うか分からない」と判断され、せっかく訪問しても離脱されてしまいます。
- 一覧性を重視
テキストの羅列より、表やカード型で整理すると見やすい。 - サービス名+一言説明
例:「パーソナルトレーニング ― 専属コーチがマンツーマンで指導」 - 料金・時間をセットで提示
「60分/5,000円」のように具体性を出す。 - 人気メニュー・おすすめを強調
「人気No.1」「初めての方におすすめ」とラベルをつけると選びやすい。 - 写真・アイコンを添える
実際のサービスのイメージが伝わると安心感が高まる。
例(ジムの場合)
| サービス名 | 内容 | 所要時間 | 料金 |
|---|---|---|---|
| パーソナルセッション | 専属トレーナーが1対1で指導 | 60分 | 8,000円 |
| グループクラス | 最大3名までの少人数制 | 45分 | 3,000円 |
| 体験トレーニング | 初回限定・お試しコース | 30分 | 1,500円 |
7. 事例/お客様の声(信頼を構築)
ただサービスや料金を提示するだけでは「本当に効果があるのか?」という不安は消えません。
そこで欠かせないのが 実際の事例やお客様の声 です。これは信頼構築の最も強力な要素のひとつで、検討段階のユーザーに安心感を与えます。
短文のテキストだけでなく、顔写真+コメント があると信頼度は格段にアップします。
「どんな課題があり、どう解決され、どんな成果が出たのか」をストーリーとしてまとめると説得力が増します。
- リアルな声をそのまま載せる
美辞麗句よりも「自然な言葉」の方が信頼を得やすい。 - 数字や具体的な成果を加える
「3回の施術で痛みが改善」「予約件数が月20件増加」など。 - 顔写真・イニシャル・属性を添える
「30代 女性/A様」など、背景が分かるとリアリティが増す。 - ビフォー・アフターを提示
美容やフィットネスなど変化が分かりやすい業種では効果絶大。
例(業種別)
ジム/フィットネス
「最初は週1回のトレーニングから始めましたが、2か月で体重が−5kg、肩こりも改善しました!」(30代 女性/K様)
整体院
「慢性的な腰痛が3回の施術でかなり楽になりました。仕事にも集中できて助かっています。」(40代 男性/T様)
飲食店
「子供連れでも利用しやすく、料理もとても美味しかったです。週末は必ず予約して伺っています。」(30代 女性/M様)
8. 料金の目安(不安を解消)
料金がまったく書かれていないホームページは、ユーザーにとって大きな不安要因です。
「問い合わせたら高額なのでは?」と思われ、せっかく興味を持ってもらっても離脱されるケースが多発します。
「初回体験3,000円~」「月額9,800円~」のように最低ラインやレンジを明示すると良いでしょう。
- 最低ラインを明示する
「◯◯円〜」と書くだけで不安を大きく軽減できる。 - 代表的なメニューを中心に
すべての料金を細かく出さず、主要メニューの目安を提示。 - セットやコースで整理
単発・回数券・月額など、複数パターンを並べると比較しやすい。 - 見やすい料金表にする
文章ではなく表形式にすると一目で理解できる。
例(業種別料金表)
美容室
カット:4,500円〜
カラー:6,000円〜
カット+カラーセット:9,800円
整体院
初回体験:3,000円
通常施術(60分):6,500円
回数券(5回):28,000円
9. 利用手順/問い合わせ導線(迷わせない)
どんなに魅力的なサービスでも、「どうやって予約すればいいか分からない」 という理由だけでユーザーは離脱します。
スマホ時代の今、問い合わせや予約導線は「最短・最小ステップ」で設計することが成果につながる最大のカギです。
- 予約までの流れを明文化
例:「予約ボタン → フォーム入力 → 日程選択 → 来店」
文章だけでなく、図やアイコンを使って直感的に理解できるようにする。 - CTA(行動ボタン)は目立つ位置に
ファーストビューや記事途中に「今すぐ予約する」「LINEで簡単予約」など、複数箇所に配置する。 - 選べる手段を用意
フォーム・電話・LINE・Googleマップ予約など、ユーザーに合わせた複数の方法を提示。 - ステップは少なくシンプルに
入力項目は必要最低限(名前・連絡先・希望日時)に。長すぎると離脱率が急上昇する。
例(業種別フロー)
ジム/フィットネス
1. ホームページの「体験予約ボタン」をクリック
2. 希望の日程をフォームに入力
3. 確認メールが届く
4. 当日来店 → 体験スタート
美容室
1. 「ネット予約」ボタンから空き時間を選択
2. メニュー(カット/カラー)を選ぶ
3. 名前と電話番号を入力 → 完了
10. 会社情報/アクセス/FAQ(安心感を与える)
ユーザーが「ここは信頼できる店舗なのか」を判断する材料は、意外にも 基本情報 です。
どんなにデザインやサービスが魅力的でも、会社情報や住所が不明確だと「怪しい」と思われ、問い合わせや予約にはつながりません。
必須情報を明示する
・会社名(店舗名)
・住所(できればGoogleマップ埋め込み)
・電話番号/メールアドレス
・営業時間/定休日
アクセス情報を具体的に
・最寄駅から徒歩◯分
・駐車場の有無
・バス停からの行き方
写真付きで経路を案内すると、来店率が大幅にアップする。
FAQで不安を先回りして解消
例:
Q. 駐車場はありますか?
A. 店舗前に2台分ございます。
Q. 当日のキャンセルは可能ですか?
A. 前日まで無料、当日はキャンセル料が発生します。
例(業種別)
美容室
住所:東京都渋谷区〇〇1-2-3 渋谷ビル2F
アクセス:渋谷駅ハチ公口から徒歩3分
営業時間:10:00〜20:00(火曜定休)
整体院
住所:神奈川県川崎市幸区〇〇町1-1-1
アクセス:JR川崎駅西口から徒歩7分、駐車場あり
営業時間:9:00〜19:00(日祝休み)
飲食店
住所:横浜市中区〇〇町1-5-10
アクセス:元町中華街駅から徒歩2分
営業時間:ランチ11:00〜15:00/ディナー17:00〜22:00
まとめ
ホームページは「作って終わり」ではなく、作成前の準備で9割が決まると言っても過言ではありません。
今回ご紹介した10のチェックリストを整理してから制作に取りかかれば、ただの情報掲載用サイトではなく、予約や問い合わせを生み出す“集客装置” として機能するホームページを作ることができます。
- ゴール(目的)を明確にする
- 誰に向けたサイトかを定める
- 検索で見つけてもらえるキーワードを設計する
- 魅力が一瞬で伝わるキャッチコピーを準備する
- 理想の顧客像を絞り込む
- 提供サービスを分かりやすく整理する
- 事例やお客様の声で信頼を構築する
- 料金の目安を公開して不安を解消する
- 迷わせない問い合わせ導線を作る
- 基本情報やFAQで安心感を与える
これらをしっかり押さえれば、あなたのホームページは 24時間働き続ける営業マン へと進化します。
「集客につながるホームページを作りたい」と思ったら、まずはこの記事のチェックリストを活用して、自分のお店に当てはめてみてください。

